名古屋の空き家買取 相場・流れ・費用と損しない業者選びのポイント

「親が住んでいた実家が空き家のまま何年もたってしまった」「遠方に住んでいて管理に通えない」「古い家なので、仲介で売れるか不安」
名古屋で空き家を持っている方から、こうしたご相談をよくいただきます。空き家は住んでいなくても固定資産税や管理の手間がかかり続けるため、使う予定がないなら、早めに手放す方法を決めておくことが大切です。
この記事では、名古屋で空き家を手放す方法を比べたうえで、買取が向いているケース、買取相場の考え方、売却までの流れと必要書類、かかる費用と税金、買取業者の選び方までをまとめて解説します。
名古屋の空き家買取とは?まず知っておきたい結論
先に結論からお伝えします。名古屋の空き家を早く確実に手放したいなら、不動産会社に直接売る「空き家買取」がもっとも手間の少ない方法です。
空き家買取とは、不動産会社そのものが買主になって空き家を買い取ることです。一般の買い手を探す「仲介」と違い、買い手が見つかるのを待つ必要がありません。古い家や傷んだ家、荷物が残ったままの家でも、今の状態のまま買い取ってもらえることが多いのが特徴です。
一方で、買取の価格は仲介で売れる価格より低くなるのが一般的です。建物の状態がよく、立地にも恵まれていて、時間をかけられるなら仲介で高く売れる可能性もあります。「早さと手間の少なさ」と「価格」のどちらを優先するかを決めることが、後悔しない空き家売却の第一歩です。
名古屋市の空き家の現状
名古屋市には約17万戸の空き家がある
総務省の令和5年住宅・土地統計調査によると、名古屋市の空き家は約17万3千戸、空き家率は13.2%とされています。この数字には賃貸用や売却用として募集中の住宅も含まれますが、相続などをきっかけに使われないまま残っている家も少なくありません。
区によって空き家の事情は違う
同じ名古屋市内でも、空き家の多さは区によって差があります。同じ調査をもとにした集計では、中区や東区は空き家率が高め、緑区は比較的低めとされています。都心部は賃貸マンションの空室が多く、郊外の住宅地では親世代が住んでいた戸建てがそのまま空き家になるケースが目立つなど、空き家になる理由も地域によってさまざまです。
空き家買取のニーズが高まっている背景
親の住んでいた家を相続したものの、子どもはすでに別の場所に家を持っている、というケースは珍しくありません。後ほど説明する相続登記の義務化や、管理が不十分な空き家への規制強化もあり、「使わない家は早めに整理したい」と考える方が増えています。こうした中で、古い家でもそのまま引き取ってもらえる買取を選ぶ方も多くなっています。
空き家を放置すると起こる4つのリスク
「とりあえずそのままにしておこう」と考えがちな空き家ですが、放置には次のようなリスクがあります。

固定資産税が最大で約6倍になるおそれ
住宅が建っている土地は「住宅用地の特例」によって、固定資産税が最大で6分の1まで軽減されています。ところが、管理が行き届かず市区町村から「管理不全空家」や「特定空家」として勧告を受けると、この特例が使えなくなります。その結果、土地の固定資産税が最大で約6倍に上がるおそれがあります。
管理不全空家・特定空家に指定される
2023年の空家等対策特別措置法の改正で、放置すれば特定空家になりそうな空き家が「管理不全空家」として指導・勧告の対象に加わりました。倒壊のおそれがある、衛生上問題があるなどと判断されて特定空家になり、命令にも従わない場合は、行政が強制的に解体し、その費用を所有者に請求することもあります。
近隣トラブルや倒壊の責任を負う
雑草や樹木の越境、害虫の発生、不法投棄、空き巣や放火などは、空き家でよく起こるトラブルです。台風で屋根瓦や外壁が飛んで隣家や通行人に被害を与えた場合、所有者が責任を問われることもあります。人が住まない家は傷みが早く、時間がたつほど売りにくくなる点にも注意が必要です。
相続登記をしないと過料の対象になる
2024年4月1日から、相続登記が義務になりました。相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内に登記をしないと、正当な理由がない限り10万円以下の過料の対象になります。義務化より前に相続した不動産も対象で、2027年3月31日までに登記が必要です。名義が亡くなった方のままでは売却もできないため、早めの手続きをおすすめします。
名古屋で空き家を手放す4つの方法を比較
空き家を手放す方法は、買取だけではありません。代表的な方法を比べてみましょう。
| 方法 | 手放すまでの期間 | 受け取れる金額 | 手間 | 向いている空き家 |
|---|---|---|---|---|
| 仲介 | 3〜6ヶ月程度 | 相場に近い価格 | 内覧・片付け・修繕など多め | 状態がよく、立地のよい家 |
| 買取 | 数日〜1ヶ月程度 | 相場より低め | 少ない | 古い家、傷んだ家、早く手放したい家 |
| 解体して土地で売る | 解体期間+売却期間 | 土地の相場(解体費用は自己負担) | 解体の手配が必要 | 建物の価値がほぼなく、土地の需要が高い場所 |
| 空き家バンク・国の制度 | 相手・審査次第 | 低め、または負担金が必要 | 手続きが多い | ほかの方法で手放しにくい物件 |
仲介:時間はかかるが高く売れる可能性がある
不動産会社に買い手を探してもらう方法です。相場に近い価格で売れる可能性がある反面、売れるまでの期間は買い手次第で、3〜6ヶ月以上かかることもあります。古い空き家の場合は、内覧の前に片付けや掃除が必要になったり、買い手から修繕や値下げを求められたりすることもあります。
買取:古い家でも早く確実に手放せる
不動産会社が直接買い取る方法です。買い手探しがないため、条件がまとまれば短期間で現金化できます。仲介手数料がかからないこと、近所に知られずに売りやすいこと、売却後に見つかった不具合の責任(契約不適合責任)を免除してもらえる場合が多いこともメリットです。
解体して土地として売る
建物を取り壊して更地にしてから売る方法です。更地のほうが買い手に好まれる地域もありますが、解体費用は売主の負担になります。解体費用の目安は木造で1坪あたり4〜5万円程度ともいわれ、家の大きさによっては100万円を超えることもあります。また、解体すると住宅用地の特例がなくなり、翌年から土地の固定資産税が上がる点にも注意が必要です。
空き家バンクや相続土地国庫帰属制度を使う
自治体などの空き家バンクに登録して買い手や借り手を探す方法や、相続した土地を国に引き取ってもらう「相続土地国庫帰属制度」もあります。ただし国庫帰属制度は建物がある土地は対象外で、認められた場合も10年分の管理費相当の負担金が必要です。売れる見込みがある名古屋市内の空き家なら、まずは仲介や買取を検討するのが現実的です。
名古屋で空き家買取を選ぶメリット・デメリット
メリット:スピード・確実さ・手間の少なさ
- 早く現金化できる:買い手を探す期間がなく、売却の時期が読みやすくなります。
- そのままの状態で売れる:雨漏りやシロアリ被害がある家、家具や荷物が残った家でも、修繕や片付けをせずに買い取ってもらえることが多いです。
- 仲介手数料がかからない:会社が直接買主になるため、仲介手数料は不要です。
- 売却後の責任を負いにくい:契約不適合責任を免除する条件で契約できることが多く、古い家でも安心して手放せます。
- 遠方からでも進めやすい:内覧の立ち会いが不要なため、名古屋から離れて住んでいる方でも、電話や郵送のやり取りで進めやすくなります。
デメリット:仲介より価格が下がりやすい
買取業者の多くは、買い取った家をリフォームして転売することで利益を出しています。そのため、リフォーム費用や転売までの経費、自社の利益を差し引いた金額が買取価格になり、仲介で売れる価格より低くなるのが一般的です。会社によって提示額に大きな差が出ることもあるため、金額の根拠を確認することが大切です。
買取が向いているのはこんな空き家
- 築年数が古く、建物の傷みが目立つ
- 家財道具や荷物がたくさん残っている
- 相続人どうしで早く分けたい(換価分割したい)
- 遠方に住んでいて、管理や内覧の対応が難しい
- 固定資産税や管理費の負担を早く止めたい
反対に、築年数が浅く手入れも行き届いた家で、売却を急がないのであれば、仲介のほうが手取りは多くなる可能性があります。
空き家の買取相場と価格の決まり方

買取価格は相場のどのくらい?
空き家の買取価格は、仲介で売れる価格(相場)より低くなるのが一般的で、相場の5〜8割程度が目安といわれています。どこまで下がるかは、物件の状態と、買い取る会社の事業の形によって大きく変わります。
名古屋市内の戸建ての相場を知りたいときは、国土交通省の「不動産情報ライブラリ」で近くの取引価格を調べる方法もあります。ただし空き家は建物の状態によって価格が大きく変わるため、最終的には査定を受けて確かめるのが確実です。
査定額を左右する主なポイント
- 立地:地下鉄や鉄道の駅までの距離、名駅・栄方面への通勤のしやすさ、学校や商業施設までの距離など。車社会の名古屋・愛知では、駐車スペースの有無も評価に影響します。
- 土地の条件:広さや形、前面道路の幅、接道の状況など。道路に十分接していない「再建築不可」の土地は評価が下がります。
- 建物の状態:築年数、構造、雨漏りやシロアリ被害、傾きの有無など。
- 権利関係:相続登記が済んでいるか、共有名義か、隣地との境界がはっきりしているかなど。
机上査定と訪問査定の違い
査定には、住所や登記情報、周辺の取引事例から概算を出す「机上査定」と、実際に物件を見て建物の状態を確認する「訪問査定」があります。まずは机上査定でおおよその金額をつかみ、売却を具体的に考える段階で訪問査定を受けるとスムーズです。査定の進め方は名古屋の不動産査定の記事でもくわしく紹介しています。
名古屋で空き家買取を進める流れと必要書類
相談から引き渡しまでの流れ
- 相談・概算査定:電話や査定フォームで相談します。住所がわかれば、概算の金額を出せることもあります。
- 現地確認:不動産会社が物件を見て、建物の状態や残置物、周辺環境を確認します。
- 買取金額・条件の提示:正式な買取金額のほか、引き渡しの時期、残置物の扱い、契約不適合責任の扱いなどが提示されます。
- 売買契約:条件に納得できたら売買契約を結びます。
- 決済・引き渡し:代金を受け取り、司法書士が所有権移転登記を行って完了です。
相続登記が済んでいない、相続人が複数いて話し合いが必要、といった場合は、その手続きの分だけ期間が延びると考えておきましょう。
用意しておきたい書類
- 登記済権利証または登記識別情報
- 本人確認書類、印鑑証明書
- 固定資産税の納税通知書
- 測量図や境界確認書(あれば)
- 相続した場合は、遺産分割協議書や戸籍謄本など
書類がすべてそろっていなくても、相談の段階では問題ありません。わかる範囲の情報で相談し、足りない書類は進めながら準備していけば大丈夫です。
空き家を売る前に確認しておきたいポイント
相続登記は済んでいるか
相続した空き家は、相続登記で名義を変えないと売却できません。現在の名義は、法務局で登記事項証明書を取れば確認できます。相続人が複数いる場合は、誰が相続するのか、売却代金をどう分けるのかを先に話し合っておきましょう。
隣地との境界ははっきりしているか
古い家では、隣地との境界があいまいなままになっていることがあります。仲介で売る場合は境界の確定を求められることが多く、測量に時間と費用がかかります。境界がはっきりしない場合も、まずは不動産会社に相談して、どこまで準備が必要かを確認しましょう。
家の中の荷物はどうするか
空き家には、家具や家電、衣類などがたくさん残っていることがよくあります。仲介で売るなら片付けが必要になることが多いですが、買取なら荷物を残したまま買い取ってもらえる場合もあります。思い出の品や大切な書類だけ先に持ち出しておき、残りの扱いは買取条件の中で相談するとよいでしょう。
解体やリフォームは先にすべきか
「古い家は解体してから売ったほうがよいのでは」と考える方もいますが、先に解体やリフォームをしても、かけた費用ほど価格が上がるとは限りません。買取を考えているなら、手を加えずに今の状態のまま査定を受けるのが基本です。
空き家の売却にかかる費用と税金

売却にかかる主な費用
- 仲介手数料:仲介で売る場合にかかります。売買価格が400万円を超える部分は「売買価格の3%+6万円+消費税」が上限です。買取なら不要です。
- 印紙税:売買契約書に貼る印紙代です。1,000万円超5,000万円以下の契約なら1万円です(軽減措置の適用時)。
- 登記費用:相続登記には固定資産税評価額の0.4%の登録免許税と、司法書士への報酬がかかります。
- 解体費用・測量費用:解体や境界確定をする場合に必要です。
利益が出たら譲渡所得税がかかる
空き家を売って利益(譲渡所得)が出た場合は、所得税と住民税がかかります。売った年の1月1日時点で所有期間が5年を超えていれば合計約20.315%、5年以下なら約39.63%(いずれも復興特別所得税を含む)です。
相続した空き家の3,000万円特別控除
親などが一人で住んでいた家を相続し、一定の条件を満たして売った場合は、譲渡所得から最大3,000万円を差し引ける特例があります。主な条件は次のとおりです。
- 1981年5月31日以前に建てられた一戸建てであること(マンションなどの区分所有建物は対象外)
- 相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること
- 売却代金が1億円以下であること
- 耐震基準を満たしていない場合は、売った翌年の2月15日までに耐震改修か取り壊しが行われていること
2024年1月以降の売却では、相続人が3人以上の場合の控除額は1人あたり2,000万円になります。特例の適用期限は2027年末までとされていますが、条件は細かく改正されることもあるため、実際に使えるかどうかは税務署や税理士に確認してください。
名古屋市の老朽危険空家の除却補助
名古屋市には、倒壊などの危険がある古い空き家の取り壊し費用の一部を補助する制度があります。特定空家に指定された建物で、市の評価で一定以上の危険度と判定されたものが対象となり、危険度に応じて解体費用の3分の1(上限40万円)または3分の2(上限80万円)が補助されます。工事前の申請が必要で、予算がなくなり次第終了となるため、利用を考えている場合は名古屋市の窓口に早めに確認しましょう。
名古屋の空き家買取業者を選ぶときのポイント
同じ空き家でも、どの会社に依頼するかで買取価格や条件は大きく変わります。次のポイントを確認しながら、複数の会社を比べてみてください。業者選びの考え方は名古屋の不動産買取業者の選び方でもくわしく解説しています。
買取価格の根拠を説明してくれるか
最初に高めの概算を出しておき、契約直前に理由をつけて減額する会社もあります。「なぜこの金額なのか」を、周辺の取引事例や建物の状態をもとに丁寧に説明してくれる会社を選びましょう。
名古屋・愛知での実績と対応エリア
地域の相場や需要をよく知っている会社のほうが、適正な価格を出しやすくなります。対応エリアや扱っている物件の種類、空き家や古家の買取実績があるかを確認しておくと安心です。
残置物の処分や費用の負担はどうなるか
残置物の処分費や測量費、解体費などを、売主と買主のどちらが負担するのかは会社によって違います。提示された金額だけでなく、最終的な手取りがいくらになるかで比べることが大切です。
何のために買い取る会社か
多くの買取業者は転売を目的としていますが、自社で賃貸物件として長く持つために買い取る会社もあります。転売の利益や転売時の経費を見込む必要がない分、高めの価格を提示できる場合があります。「買い取った後にどうするのか」も、会社を比べるときの目安になります。
名古屋の空き家買取でよくある質問
築50年以上の古い空き家でも買い取ってもらえますか?
買い取ってもらえる可能性は十分にあります。買取では建物の価値だけでなく土地の価値も含めて評価するため、建物が古くても値段がつくことが多いです。まずは今の状態のまま査定を受けてみましょう。
雨漏りやシロアリ被害があっても売れますか?
買取であれば、修繕せずにそのまま売れることがほとんどです。不具合は査定のときに正直に伝えておくと、後のトラブルを防げます。
名古屋から遠く離れて住んでいても売却できますか?
できます。電話やオンラインで相談し、書類のやり取りを郵送で行えば、何度も名古屋に来なくても売却を進められるケースが多いです。
相続人が複数いる場合はどうすればいいですか?
共有名義の不動産を売るには、原則として共有者全員の同意が必要です。誰が相続するか、代金をどう分けるかを話し合い、相続登記を済ませてから売却するのが一般的です。売却して代金を分ける「換価分割」なら、公平に分けやすくなります。
査定を受けたら必ず売らなければいけませんか?
査定は無料で受けられることが多く、金額を聞いたうえで売らないと判断しても問題ありません。複数の会社の金額と条件を比べてから決めましょう。

まとめ:名古屋の空き家は早めに買取も含めて検討を
空き家は放置するほど建物が傷み、固定資産税の負担や近隣トラブル、管理不全空家への指定といったリスクが大きくなります。手放す方法には仲介・買取・解体して土地で売るなどがあり、状態がよく時間に余裕があるなら仲介、古い家や荷物が残った家を早く確実に手放したいなら買取が向いています。
名古屋不動産買取本舗は、転売ではなく自社の賃貸物件として不動産を買い取っています。転売益や中間マージン、仲介手数料を見込む必要がないため、買取価格は周辺相場の8〜9割程度が目安です。条件がまとまれば、最短で数日〜2週間程度で決済・引き渡しまで進んだケースもあります。相続した空き家の換価分割や、司法書士など専門家のご紹介までサポートしていますので、くわしくは不動産買取りについてや戸建ての買取のページもご覧ください。
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